2010年8月1日日曜日

ダイナミック(アドバンス)コースの研修セミナーの内容を知るための1冊

アチーブメントの社員は、顧客(受講者)に対して、頂点への道ダイナミックコースダイナミックアドバンスコースで具体的に何が行われるのか一切説明しません。表向きの理由は、「体験型研修なので、事前に内容を伝えてしまうと、先入観が邪魔して深い気づきが得られなくなるから」なのですが、本当のところは、「宗教的洗脳商法そのものだから」です。

ダイナミックコースダイナミックアドバンスコースで何が行われるのか?

アチーブメント研修セミナーの内容を垣間見ることができる本があります。

マインド・レイプ-自己啓発セミナーの危険な素顔(三一書房)

マインド・レイプ-自己啓発セミナーの危険な素顔
この本は、著者がアークインターナショナルブレイクスルーテクノロジーの2社のセミナーに潜入取材したドキュメントです。

この2社はアチーブメントと同じライフ系セミナーの一派なので、セミナーの内容や料金体系はよく似ています。

私は、この本のまえがきを読んで、「これは、ダイナミックコースアドバンスコースの手口そのものじゃないか」と思ったぐらいです。まずは、そのまえがきの一節を引用します。
マインド・レイプとは、密閉された室内において、主導権を持つトレーナーの目に見えない強制力により自己の秘密を告白させられることである。

セミナーが行われるのはだだっ広い空間だが、出入りが自由のようで、実は自由ではない密室である。椅子にじっと腰かけたりして、その中に休憩もなく長時間いると、心理学的用語で感覚遮断という状態になり、どんな強靭な精神の持ち主でも、理性が徐々に弱まっていく。

この室内でまわりの参加者たちは、みんな素直になっている。依怙地になっている自分だけがおかしいのではないか。そう思ったとき、心のドアのノブに手がかかる。

・・・中略・・・

まもなく、大勢のセミナー参加者が見守る中、自己の心の奥にしまっておいた秘密が、リーダーによってさらけ出される。

・・・中略・・・

自分の秘密を告白する行為は、プロのカウンセラーや医師の前でするのなら、本人にとって効果のあることだろう。しかしセミナー会社側はマインド・レイプを逆手にとって、その人を集金マシンとして利用し始めるのである。 
スタンダードコースのベースにしているというウィリアム・グラッサーの選択理論心理学ダイナミックコースアドバンスコースとはいったい何の関係があるのか腑に落ちていませんでしたが、このまえがきで、顧客を集金マシン化するためにダイナミックやアドバンスが必要で、それらはそもそも選択理論とは無関係であると理解できました。

この本は、次の5章から構成されています。
  1. マインド・レイプされた被害者たち
  2. 潜入
  3. セミナーについて、もっと知りたい人のために
  4. 自己啓発セミナーの歴史
  5. マインド・レイプを克服するには
第2章「潜入」には、ダイナミック(アドバンス)コースの実習の内容(p72「赤黒ゲーム」、p79「選択の実習」など)が含まれています。自己啓発セミナーにマインド・レイプされた人たちを診察している精神科医のコメントも、今にして思えば腑に落ちます。

第3章「セミナーについて、もっと知りたい人のために」では、セミナーが高額に設定されている背景など、彼らの手口を知る考察があります。

第4章「自己啓発セミナーの歴史」では、アチーブメントの源流になっているアメリカの自己啓発セミナーからの系譜が示されています。

アチーブメントのセミナーに申し込む前に、この本に出合っていたら・・・

そう思える1冊です。アチーブメントに大金を注ぎ込む前に、この1冊に1,500円を投じることをお薦めします。

塩谷智美「マインド・レイプ-自己啓発セミナーの危険な素顔」(三一書房)
マインド・レイプ-自己啓発セミナーの危険な素顔

アチーブメントのネタばれ3冊

このブログを読んでもまだアチーブメントに惹かれているなら、アチーブメント「頂点への道」研修セミナーのネタバレ3冊をお読みください。

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